シャキシャキとした食感とみずみずしさが魅力で、サラダやサンドイッチに欠かせないレタス。
そんな「レタス」という名前には、どんな由来があるのでしょうか。
実は、レタスの名前には意外な意味が隠されているんです。
また、古代エジプト時代から食べられていたという長い歴史も。
今回は、レタスの名前の語源や歴史、品種の違い、栄養について詳しくご紹介します。
レタスの語源は「白い液体」から
レタスの語源は、ラテン語の「lactuca(ラクチュカ)」という言葉です。
これは、「牛乳」を意味する「lac(ラク)」に由来します。
なぜ牛乳なのかというと、レタスの茎を切ると白い液体が出てくるため。
この特徴が名前の由来となり、英語の「lettuce(レタス)」も、ラテン語の「lactuca(ラクチュカ)」から派生しています。
レタスの和名は「チシャ」
日本語ではレタスのことを、「チシャ」とも呼びます。
これは「乳草(ちちくさ)」が変化した言葉です。
こちらもやはりレタスの切り口から出る白い液体に由来しています。
ちなみに、レタスの学名は「Lactuca sativa L.」。
属名の「Lactuca(ラクチュカ)」も「牛乳」を意味しており、世界中でレタスの特徴が名前に反映されていることが分かりますね。
ぞく‐めい【属名】 の解説
学名の前半の部分。生物学上の属の名称。後に続く種小名または種形容語とともにラテン語で表記される。引用元:goo国語辞書
レタスの歴史:古代エジプトから現代まで
レタスの原産地は地中海沿岸から中近東。
古代エジプトでは、紀元前4500年頃から栽培されていたと言われています。
エジプトの壁画には、レタスのようなものが描かれていたとか。
エジプトの古代遺跡の壁画には、レタスと思われるレリーフが発見されている
引用元:農畜産物|長野県のおいしい食べ方
当時は主に薬用として利用されていたそうです。
その後、古代ギリシャ・ローマ時代になると食用としても広まります。
ローマ人は特にレタスを好み、多くの品種改良を行いました。
日本には奈良時代に中国を経由して伝わっています。
ですが、当時は現在のような玉レタスではなく、葉を掻き取って使うタイプのレタスでした。
玉レタスが一般的になったのは、明治時代以降のことです。
レタスの品種いろいろ
現在では、レタスにはさまざまな品種があり、それぞれ特徴が異なります。
代表的な種類を紹介します。
1. 結球レタス(玉レタス)
最も一般的なレタス。丸く結球(けっきゅう)し、シャキシャキした食感が特徴。サラダやサンドイッチにぴったり。
2. リーフレタス
葉が結球せず、ふんわり広がるタイプ。葉が柔らかく、サラダに向いている。
3. サニーレタス
葉先が赤紫色のリーフレタスの一種。彩りがよく、食卓を華やかにしてくれる。
4. ロメインレタス
縦長のしっかりした葉が特徴。シーザーサラダによく使われる。加熱しても美味しい。
5. サラダ菜
小ぶりで丸みのあるレタス。葉がやわらかく、苦味が少ないため、どんな料理にも合わせやすい。
レタスの栄養と健康効果
レタスには、ビタミンやミネラル、食物繊維がバランスよく含まれています。
特に注目したい栄養素と効果はこちら。
- ビタミンK:血液を固める働きがあり、骨の健康にも関係
- 葉酸:細胞の成長を助け、貧血予防にも重要な栄養素
- カリウム:体内の余分なナトリウムを排出し、高血圧予防に効果的
- 食物繊維:腸内環境を整え、便秘解消をサポート
- ラクチュコピクリン:レタスの白い液体に含まれる成分で、鎮静作用や睡眠を促す効果が期待される
レタスは水分が多く、カロリーも低いため、ダイエット中の食事にも最適です。
まとめ
レタスは、古代エジプト時代から現代まで愛され続けてきた野菜。
その名前の由来は、切り口から出る白い液体にちなんでおり、和名の「チシャ」も同じ理由で名付けられました。
さまざまな品種があり、用途によって使い分けると料理がもっと楽しくなりますね。
さらに、栄養面でも優秀で、健康維持にも役立ちます。
次にレタスを食べるときは、その歴史にも思いを馳せてみてください。