南総里見八犬伝の簡単なあらすじ「八犬士が誕生するきっかけ」

あらすじ
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南総里見八犬伝と言えば、印象に残っているのが2006年に放送されたお正月特別ドラマです。

主演は滝沢秀明さん、ヒロインに綾瀬はるかさん、悪役に菅野美穂さんと数々の豪華キャストで描かれた里見八犬伝は、いまでも強く記憶に残っています。

キャスト陣もそうですが、なにより衣装デザイナーを務められたワダエミさんの各キャラクターに合った衣装デザインは素晴らしくて圧巻でした。

ワダエミさんは世界中で活躍されている衣装デザイナーの方で、黒沢明監督の「乱」やチャン・イーモウ監督の「HERO」でデザインを手掛けられています。このドラマはDVD化もされているのでオススメです。

今回はその南総里見八犬伝の簡単なあらすじをご紹介します。

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南総里見八犬伝のあらすじ

南総里見八犬伝は江戸時代の文豪である、曲亭馬琴(滝沢馬琴)が書いた長編物語です。

逆臣の妻を斬首する里見義実

室町時代、安房の国に里見義実(さとみよしざね)とその娘、伏姫(ふせひめ)がいました。

義実は逆臣である山下定包(やましたさだかね)を討った時に、定包の妻である玉梓(たまずさ)を一度は見逃そうとします。

しかし家臣である金碗八郎(かなまりはちろう)の「玉梓は定包に次ぐ逆賊」という言葉によって考えを改め、斬首します。その際に玉梓は孫の代まで祟ってやるとの言葉を残すのです。

そして時は経ち、隣国に攻め入られた里見家は落城の危機に陥っていました。

隣国の敵将の首を取った犬

里見義実は敵将の首を取れば伏姫を与えようと、少しの冗談のつもりで里美家で飼われていた犬の八房(やつふさ)に言ったところ、八房は本当に敵将の首を噛んで襲いかかりました。

敵将の首を取った八房はその後、伏姫を所望します。

しかしさすがに犬に娘を与えるわけにもいかず、他の褒美を差し出しますが、八房は納得しません。

8人の子の「種子」を宿す

そこへ伏姫が「君主が一度言ったことを違えてはいけない」と言い、八房と共に山の中に去っていったのでした。

伏姫を愛していた金碗大輔(かなまりだいすけ)は、伏姫を探しに山の中に入ります。

そしてついに二人を見つけて鉄砲を撃ち、見事八房を仕留めるのですが、伏姫にも致命傷を負わせてしまいます。

伏姫はその時、玉梓の呪詛を受けていた八房の霊気により、8人の子の「種子」を宿していました。

伏姫の自害によって八犬士が登場

犬の子を産む恥に耐えられず、自らの腹を裂き、子がいないことを証明した伏姫は、義実と大輔が見守るなか亡くなりました。

その時伏姫の首にかけられていた護身の数珠から8つの玉が飛び出して、八方へ飛んでいきました。

その8つの玉に霊気が宿り、仁、義、礼、智、忠、信、孝、悌、の霊玉をもつ八犬士が登場することになります。

出家した金碗大輔は八犬士を探す旅へ

伏姫の後を追い大輔は自害しようとしますが、義実に止められます。その後、髪を切り「ちゅだい法師」と名乗った大輔は八方へ飛んでいった八犬士を探す旅に出ます。

伏姫の子供である八犬士は、それぞれの場所で出会い活躍していました。

そして紆余曲折あり、ようやく八犬士と出会った大輔は二十数年ぶりに義実の元へ八犬士を連れて帰ります。

八犬士は里見家の家臣として危難を救い、義実の8人の孫娘を娶ります。その後は子供達に家督を譲り富山の山中にこもり、仙人になったというお話です。

感想

始まりは悪女「玉梓」の怨念でした。その怨念が里見一族に付きまとい、その結果が壮大な八犬士のストーリーとなるのです。

女の恨みはどこまでも続く

いつの時代も女の恨みは怖いということでしょう。

しかし恨みでしか自分を保つことが出来なくなった玉梓も気の毒なのかもしれません。

しかしその玉梓の呪詛を受けて犬に貰われてしまった伏姫もさらに可哀想です。その後の伏姫は八犬士に寄り添う母のようなポジションで描かれています。玉梓と対照的ですね。

魅力的なキャラクター

南総里見八犬伝の魅力はなんといってもそれぞれのキャラクターだと言えます。玉梓や大輔、伏姫、そして八犬士たち。

今回は八犬士が誕生するまでのあらすじを簡単にご紹介しましたが、その後も壮大な物語が展開されていきますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。

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