小さい宇宙人が、トレンチコートを着た男に挟まれるような格好で写された写真があります。おそらく、世界で一番有名な宇宙人写真ではないでしょうか。
この写真が世界中に広がり、日本にも伝わったので知っている人は多いと思います。
特に1970年代には日本で宇宙人ブームが起こっており、矢追純一さんが手掛けたUFO番組はかなりの高視聴率を記録しました。
しかし、あまりにも有名になったこの写真は、今ではニセモノだと断定されています。
宇宙人が捕獲された写真の出所は
当時この写真を載せたのは、1950年発行のドイツの週刊誌「ノイエ・イルストリーアテ」の創刊号でした。
「火星からの人々」という記事に掲載されたのが、捕まった宇宙人だったのです。
イメージ画像(イラストAC)
「ノイエ・イルストリーアテ」の記事によると、アリゾナの砂漠で空飛ぶ円盤が狙撃され、火星人が捕獲されたとあります。
しかし、創刊号の表紙には「4月1日号」とあり、当初からエイプリルフールのジョークだと認知されていたようです。
実際に、記事の中には冗談っぽいヒントが隠されています。そして翌週には、先週の記事は冗談でしたと、合成する前の写真まで紹介しているのです。
それでも写真のインパクトだけが一人歩きしてしまい、世界中に拡散してしまったということ。海外のジョークは、本気過ぎますね。
真相を解明したのは
この写真をニセモノだと断定したのは、「forgetomori」という、超常現象の嘘を暴く活動をしているサイトです。
2012年に、サイト上でこの写真のネタ元である週刊誌「ノイエ・イルストリーアテ」の記事を掲載しています。
ただ、現在サイトは確認できません。当時の記事URLは『http://forgetomori.com/2012/ufos/the-fbikgbss-alien-photo-found/』で、記事タイトルは『forgetomori ≫ The FBI/KGB/SS Alien Photo: Found』です。
しかし、アーカイブは残っていたので、紹介しておきます。
長年議論されてきた宇宙人捕獲写真のオリジナル記事を見つけたと、サイトで報告。
60年以上前の週刊誌が残っていたことにもびっくりですが、それを見つけ出してきた「forgetomori」の活動にも驚きますね。
ちなみにグーグルクロームの翻訳機能だと、意味がわからない部分がたくさんあります。
それでも雰囲気は掴めますので、気になる方は「forgetomori」をぜひ覗いてみてくださいね。
しかし、この「forgetomori」というサイト、けっこう内容が充実しているようですが、もう活動はしていないのでしょうか。
だとしたらとてももったいないと思います。どこかで記事のアーカイブを公開してもらいたいです。
まとめ
有名な宇宙人捕獲の写真は、ドイツの週刊誌によるエイプリルフールのジョークだったことが解明されています。
ただの冗談に手間暇掛ける人たちも凄いですが、何十年も真相がわからなかった写真の真実にたどりついた「forgetomori」の活動も素晴らしいですね。
でもUFOファンの人からすると、謎のままでいてほしかった、そんな意見もあります。
それでもずっと語り続けられてきた写真ですから、これからも何かあるたびに話題になるのでしょう。