「ベルサイユのばら」は池田理代子さんによるフランス革命を舞台にした作品です。
この物語はフィクションですが、実在した歴史上の人物であるマリー・アントワネットが出てきます。今回はアントワネット王妃にスポットを当てて、簡単なあらすじをご紹介します。
ベルサイユのばらのあらすじ
ベルサイユのばらの主な登場人物はアントワネット、フェルゼン、オスカル、アンドレの4人です。
主要人物の紹介
アントワネットはオーストリア帝国ハプスブルグ家の皇女で、15歳でフランスの王子と政略結婚させられ、1人異国の地で暮らすことになります。
そんな境遇のアントワネットの側には、フランスの名門貴族の一員であるオスカルがいたのです。
オスカルは女性でありながら武道に長け、兵士として男装をしています。そしてオスカルには小さい頃から兄弟のように育てられた親友、アンドレという存在もありました。
アンドレは平民でしたが、家の繋がりで特別に宮殿への出入りを許されていました。
後にオスカルとアンドレは、結ばれることになります。
王位を継いだアントワネットの夫
ルイ15世が絶対的な君主として君臨していた頃、突然の病に倒れてしまいます。当時、不治の病であった天然痘を発病したルイ15世はそのまま息絶えることになったのです。
そして王の座を継いだのはアントワネットの夫であるルイ16世です。この時19歳の王と18歳の王妃が誕生しました。
ルイ16世はリーダーシップも決断力も無い、頼りない王でした。アントワネットもまた王妃になった途端、権力と財力を思いのままに満喫するようになってしまいました。
アントワネット王妃の恋
そんな時に出会ったのが、スウェーデンの貴公子フェルゼンです。
フェルゼンはルイ16世には無いものを兼ね揃えていて、アントワネットが惹かれるのも時間の問題でした。そうして2人は互いに求め合い、恋人関係になります。
しかしフェルゼンは良心の呵責に耐えきれなくなり、滞在中に仲良くなったオスカルにアントワネットの事を託して帰国してしまいます。
フェルゼンの突然の帰国に嘆き悲しんだアントワネットは、国民のことを思い遣る余裕もなくなります。しかし今まで募ってきた民衆の不満はとうとう爆発してしまいました。これがフランス革命です。
アントワネットの最期
国民の不満はやがて革命となり王家に向けられます。追われる身となった王族たち。アントワネット一家は亡命を試みますが、あと一歩のところで民衆に見つかりパリに連れ戻されます。
なんとかフェルゼンが助けようとしましたが、いずれも失敗したのです。
そしてルイ16世、アントワネットは共に民衆によって刑に処されました。オスカルとアンドレも革命時に命を落とします。
感想
ベルサイユのばらと言えばオスカル様とアンドレ、そしてアントワネットとフェルゼンです。彼ら2組の恋が描かれています。
歴史で習ったアントワネットは贅沢の限りを尽くし、国民の反感を買ったというイメージしかありませんでした。
しかしこのベルサイユのばらでは、フェルゼンとの恋に一生懸命生きています。フィクションですが、アントワネットの女性としての一面を覗かせてくれる作品になっていると言えるでしょう。
ベルサイユのばらは、今40代から50代の女性が少女だった頃に連載されていて、宝塚で公演されたのをきっかけにアニメ化となり爆発的に大ヒットしました。
当時の少女マンガと言えば、あの特徴的な大きくキラキラした目は、今の若い世代からしたらかなりインパクトを感じるのではないでしょうか。それとも逆に今だとそういう絵柄は新鮮かもしれませんね^^
激動の時代を生きた恋物語を読むことで感動し、またフランス革命を知りたいという方もベルサイユのばらは楽しめるでしょう。