密教の最高仏とされる大日如来の化身でもある不動明王。アチャラ・ナータとも呼ばれ、仏教における信仰の対象です。
降三世明王(ごうざんぜみょうおう)、軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)、大威徳明王(だいいとくみょうおう)、金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう)と並び、五大明王の一員として祀られています。
お不動さんとしても親しまれているので、お寺で見かけたことがある人は多いはず。
この不動明王のマントラを唱えることで、さまざまな効果があると、スピリチュアル界隈ではいわれているんですね。
不動明王のマントラ効果
マントラ(真言)は、「真実、秘密の言葉」という意味があります。本来、仏の教えは言葉にできません。だけど、あえて分かりやすい形にとったものが、マントラだといわれています。
真言宗の開祖である空海が、「わずか一字の中に千理を含む。この身のままで真理を悟ることができる」と記しているように、マントラには不思議な力があると古くから信じられてきました。
そんな霊験あらかたな不動明王のご利益は、病魔退散や商売繁盛、立身出世に厄除け、守護などです。特に、現世利益に効果があるとされています。
不動心が養われる
不動明王のマントラを唱えることで、チャクラが整い、下半身が活性化するのだそう。
下半身が活性化するとどっしり構える、つまり腹が据わるということなんですね。なので、不動心を保つ効果に優れているのでしょう。
不動明王というだけあって、不動心が養われるんですね。
気持ちが不安定で集中力が続かない人は、何事にも動じない強い気持ちを保つためにも、お不動さんのマントラを唱えてみるのも良いのではないでしょうか。
どんなふうに唱えるの
こちらの動画では、不動明王の真言を唱えています。まずは聞いてみて、感覚や言葉に馴染んでみてください。
マントラは以下の通りです。
ノウマク・サンマンダ・バサラダン・センダンマカロシャダヤ・ソハタヤ・ウンタラタ・カンマン
言い慣れない言葉なので、最初は戸惑うと思います。だけど、何度も唱えているとなじんでくるでしょう。
自分なりのペースで、言葉を覚えてみてください。
そして、時間があるとき、落ち着きたいとき、不安なとき。何度か唱えるだけで、気持ちがどっしりと構えられるようになるかもしれません。
マントラは、気持ちを穏やかに保ちたいとき、気が済むまで唱えると良いでしょう。
言葉の持つ力
マントラだけでなく、言葉には不思議な力があるといわれています。
よくない言葉をいえば、そのまま自分に返ってくる。そんな話を、人から聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
これは、案外確信をついていると思います。というのも、潜在意識というのは、言葉の善し悪しを判断できません。
悪い言葉を自分から発すれば、それが潜在意識に届き、よくない現象を引き起こしてしまう可能性があるんです。
人の悪口ばかりいっている人が、幸せそうに見えないのは、自分から進んで嫌な出来事を呼び寄せているのかもしれません。
反対に、良い言葉を発している人は、幸福を自分に引き寄せているともいえますね。
このように、言葉に関する不思議な経験は、自分自身でも身近な人でも、覚えがあるはず。
そんな言葉の奇跡を凝縮したものが、マントラなのかもしれません。
まとめ
不動明王のマントラ(真言)は、不動心を得る効果に加え、現世利益にも期待ができるといわれています。
精神を落ち着かせる意味でも、効果を発揮できそうですね。
それに、言葉には現実を変える力があります。
良い言葉を発すれば幸せを、よくない言葉は嫌な現実を引き寄せてしまうという経験は、覚えがあるのではないでしょうか。
そんな言葉の力を凝縮したものがマントラだとしたら、唱えることで現実をより良いものに変えていけるような気がしますね。
気持ちを落ち着かせたいとき、不動心を養いたいと感じたとき、不動明王の力を借りてみるのも良いのではないでしょうか。