スタジオジブリ作品の中でも大人気の『もののけ姫』は、1997年公開の映画です。米良美一さんが歌う主題歌と共に、社会現象を巻き起こしました。
そんな『もののけ姫』には、さまざまな都市伝説や裏設定エピソードがあるとささやかれています。
『もののけ姫』の都市伝説
映画は、アシタカが呪いを解くための旅に出る場面から始まります。
山犬の少女サンやもののけ達との触れ合いが描かれていき、ラストはダイナミックな展開に、観ていてワクワクが止まりません。
エボシの格好が遊女をイメージさせる
劇中で登場するタタラ場のリーダー・エボシさまは、とても美しい女性です。ただ、その服装やメイクを見ると、実は遊女だったのではないかとウワサされています。
その点については、雑誌のインタビューに答えた宮崎監督自身が、エボシの過去について語っているとのこと。
こちらのリンク先ページの非公式ジブリファンサイトで、詳しく紹介されています。
エボシは海外に売られて倭寇の頭目の妻になりますが、力をつけて夫を手にかけます。その後、日本に戻ってきているというから、桁外れに強い女性だったことがわかりますね。
遊女だといわれる理由は、エボシの服装が白拍子をイメージさせるからです。
白拍子とは芸人の一種ですが、遊女も兼ねています。エボシの格好が白拍子なら、実は遊女だったのでは? というウワサになっているということ。
実際のところ、海外に売られてしまっていることから、奴隷として生きていたのは間違いないでしょう。
アシタカとサンのその後
物語のラストシーンで、サンは森で暮らし、アシタカはタタリ場で暮らすと発言しています。
『もののけ姫』のファンとしては、ラストシーンのあと二人がどうなったのか、とても気になるところ。
宮崎監督はインタビューで、『もののけ姫』のその後についてコメントを出しています。
彼らはずっと良い関係を続けていくだろうと思います。それから、サンが生きていくために、アシタカはいろいろな努力をするだろうと思います。
二人は一緒にいるわけではなさそうですが、良い関係を続けていくみたいですね。
だけど、サンとアシタカが進んだ道は、簡単ではないと思います。二人の生きてきた背景(人間側ともののけ側)は、ラスト時点ではまだまだ大きな壁があるはずです。
アシタカの「互いの世界で共に生きよう」という言葉には、サンを想い続けようとする強い意思を感じます。
自由な時代劇を作りたかった監督
劇中で登場するタタラ場にいる女性たちは、「売られた女たち」と表現されています。ここにいる女性たちも、エボシ同様に遊女だったのではないかとウワサされているんですね。
それに、エボシが面倒を見ている包帯だらけの人たちは、ハンセン病の患者です。
こちらのリンクはYouTube動画ですが、宮崎監督が「自由な時代劇を作りたかった。時代劇から取りこぼされた人たちが出てくる世界を作りたかった」と語っています。
そうなると、『もののけ姫』にはハンセン病患者や遊女など、社会的に差別を受けるような人々が登場していることになりますね。
『もののけ姫』は、差別という大きく深いテーマで作られているのだと感じます。
映画のキャッチコピーは「生きろ」なので、さまざまな境遇の人たちへのメッセージが盛り込まれているのでしょう。